携帯電話について考えたこと
スマートフォンとフィーチャーフォン（これまでいわゆる「携帯電話」とされてきたもの）について考えてみたいと思います。
一部私見が入っていますので、そこはご容赦ください。
これまでの日本の携帯電話会社は、通話を中心に使用できる携帯電話にメール機能・Ｗｅｂブラウズ機能を付加し、さらにはJAVAアプリ（いわゆるiアプリなど）を動作可能にすることでコンテンツ提供プラットフォームになることで元締めとして課金し、利益を上げてきました。
もちろん大元の通話料収入やパケット通信収入も大きいが、こちらについては普及が進めば進むほど世間の値下げ圧力も強くなるため、さまざまな収入源を確保することが必要になったという側面も大きいと思われます。
そのためというかなんというか、スマートフォンの提供はそのモデルを大きく崩してしまうことから、日本の携帯電話キャリアは導入に消極的でした。
が、その均衡を破ったのがソフトバンクモバイルです。
元々ソフトバンクは借金が非常に大きいキャリアです。
ボーダフォンの買収額が非常に大きく、借金がとにかく多い。
その上ソフトバンク同士の通話を無料にするなんていう無茶なプランを作った。
これにはソフトバンク以外の電話にかけると非常に高額な通話料金がかかるという仕組みがありますが、それにしたってもう少し大きくお金を取る必要があります。
そこで元々アプリの普及も遅れて元締めとしての旨みはほとんどなかったソフトバンクはスマートフォンによってＡＲＰ（契約者毎の料金）アップを図ります。
これがｉＰｈｏｎｅです。
ところが、これが大成功。
ａｐｐｌｅの広告の上手さや製品の高い完成度もあって一気に普及します。
これでＡＲＰアップのみならず契約者も随分と他の携帯キャリアから奪うことに成功しました。
コンテンツ提供プラットフォームとしての旨みはすべてａｐｐｌｅに持って行かれますが、元々そこは見ていませんので、ソフトバンクとしては大成功です。
この成功で厳しくなったのがドコモとａｕ。
ａｕはそれでもスマートフォン導入に二の足を踏みます。
最後まで付き通せばどうなったのかなとも思いますが、今はスマートフォンを大量投入していますので、やはり横並びですね。
ドコモはｉＰｈｏｎｅが取れなかった（と噂されていますよね。ａｐｐｌｅが高額な報酬を要求したから？などと言われていますが、真相は不明です。）ため、Ａｎｄｒｏｉｄ搭載機に注力します。
これを入れるとＡｎｄｒｏｉｄマーケットを通じてのアプリ供給があるため、そこはＧｏｏｇｌｅに持って行かれます。
が、スマートフォン利用者を確保すればやはりＡＲＰが上がりますし、一応ドコモマーケットなるアプリ提供の仕組みも作り、最低限の利益確保ができたと踏んだのではないかと思われます。
ちなみに、スマートフォンを使うと月額料金が（パケットをＭＡＸまで使うとすると）約2,000円上がります。
で、この固定額が上がることに旨みを感じたらしいです。
今はスマートフォンスマートフォンと大騒ぎ。
正直言って、今までスマートフォンを手控えたのが嘘のように売ってます。
で、今問題になっているのが帯域不足。
スマートフォン、コンテンツを使用するとデータ量が大きいんです。
画面は大きいし、元々アプリを動かすために作られたＯＳ（ｉＯＳ、Ａｎｄｒｏｉｄ）ですからね。
アプリを落とせば数重メガ行ったりするし、ＹｏｕＴｕｂｅやＧｏｏｇｌｅＭａｐだって使いやすいですしね。
ソフトバンクのｉＰｈｏｎｅなんて、２０メガを超えるアプリをダウンロードしようとするとＰＣで（ｉＴｕｎｅｓを使って）ダウンロードしろなど、おおよそ通信端末とは思えない警告が出たりします。
しかも契約時にWifi契約を無料にして、少しでも３Ｇの帯域を抑えようと躍起になっている。
そんな貧弱な設備でスマートフォンを前面に出すってどういうことなんでしょうね…。
しかも、スマートフォンという機器の問題として、コンテンツの閲覧にはとても優れているのですが、とにかく入力に手間がかかる。
フリック入力という新しい入力方法も考案されていますが、やはりハードキーに慣れているからか、入力しづらい気がします。
一応ＧａｌａｘｙＳを使ってはみたのですが、これがあったり、まだ動作に引っかかりがあったり、バッテリーの持ちも厳しかったりして、メイン機の乗り換えは見送ってます。
この辺りは今後のメーカー努力かもしれませんが、個人的には通話とメールをメインにしたフューチャーフォンの方がメインであってほしいなと思います。
スマートフォンは、海外メーカーが数の力で安くしているから携帯電話キャリアの利益が多くなるというのは分りますが、日本の利用者に合っているのかというと微妙。
フューチャーフォンを複数言語に対応させるのは大変かもしれませんが、英語圏くらいには何とか対応させて、逆襲をしてもらえるとうれしいな。
あとはＡｎｄｒｏｉｄ搭載でハードキーがある端末。
これが広まったら、自分も折れるかも。
次の端末はＣＡ−０１Ｃが最有力。お財布見ながら考えます。
